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- 「インプラント一択」で、30年後の自分に責任を持てますか? ――超高齢社会における科学的な歯科治療の選び方 - 成城学園の入れ歯・義歯専門外来|安藤歯科医院| 元大学教授による精密自由診療
成城学園前の地に開院して90余年。
安藤歯科医院は、昭和初期から三代にわたり、この街の皆様の「噛む喜び」を見守ってまいりました。
昨今、歯を失った際の解決策として、インプラント治療が非常に身近なものとなりました。
見た目も美しく、自分の歯のように噛めるインプラントは、確かに優れた技術の一つです。
しかし、日々多くの患者さんと向き合う中で、私たちは一つの大きな疑問を抱いています。
それは、「今の日本社会の構造において、本当にインプラントが唯一最善の選択肢なのだろうか?」という問いです。
数字が示す「3人に1人が高齢者」の現実
現在、日本の総人口の約29.1%、およそ3,623万人が65歳以上の高齢者です。
つまり、3人に1人が高齢者という時代を迎えています。さらに75歳以上の後期高齢者は約17%に達し、6人に1人を占めています。
こうした超高齢社会において、お口の中だけの「今」を見て治療を決めるのは、科学的に見てリスクが高いと言わざるを得ません。
例えば、糖尿病です。現在、糖尿病患者数は約1,000万人、予備軍を含めると約2,000万人にのぼると推計されています。
糖尿病は血管にダメージを与え、免疫力を低下させます。
これはインプラント周囲の感染リスクを劇的に高める要因となります。
また、高齢女性に多い骨粗鬆症の治療薬を服用している場合、顎の骨の代謝に影響を及ぼし、外科手術が難しくなるケースも少なくありません。
「喫煙」という科学的なハードル
また、健康への意識が高まっている現代でも、成人男性の約4人に1人は喫煙の習慣があるというデータがあります。
医学的な視点で見れば、インプラント治療において喫煙は「極めて慎重に判断すべき事項」です。
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、手術部位の血流を阻害します。
その結果、インプラントが骨と結合するのを妨げ、非喫煙者に比べて脱落のリスクを大幅に引き上げてしまうことが科学的に証明されています。
「今は元気だから大丈夫」と、これらのリスクを軽視してインプラントを埋め込んだとして、10年後、20年後に全身状態が変化したとき、そのインプラントに誰が責任を持てるのでしょうか。
「介護が必要になった時」を見据えた選択を
インプラントは、一生涯にわたる完璧なセルフケアと、歯科医院での高度なメインテナンスが継続できることを前提とした治療です。
しかし、将来もしご自身で十分なブラッシングができなくなったり、施設に入所されたりした時、お口の中に「抜くに抜けない金属」が感染源として残ってしまうリスクがあります。
安藤歯科医院がインプラントを第一選択にしない理由は、まさにここにあります。私たちは、今この瞬間の美しさだけでなく、患者さんが人生の最期まで安心してお食事を楽しめる「持続可能な治療」を提案したいと考えています。
元大学教授の知見が導く「精密義歯」という解決策
では、歯を失ったらどうすればよいのか。 その答えの一つが、「精密義歯(入れ歯)」です。
当院には、東京医科歯科大学で17年間教授を務め、先端歯科治療センター長として難症例を解決してきた水口俊介(名誉教授)が診療に参画しております。
欠損補綴の第一人者である水口先生の知見があれば、外科手術による体への負担をかけることなく、糖尿病や喫煙習慣、あるいは加齢による骨の変化がある方でも、驚くほど自然で「よく噛める」状態を取り戻すことが可能です。
成城の皆様の「100年人生」のパートナーとして
インプラントという技術自体が悪いわけではありません。
しかし、患者さんの全身状態や将来の変化を置き去りにして、インプラントという選択肢だけに偏る構造には、科学的な観点から疑問を感じずにはいられません。
安藤歯科医院は、90年の歴史の中で「患者さんにとっての誠実さとは何か」を常に問い続けてきました。
「できるだけ歯を抜きたくない」「持病があるけれどしっかり噛みたい」 そんなお悩みを持つ方は、ぜひ一度ご相談ください。私たちは、あなたの30年後の笑顔に責任を持てる治療を、共に考えてまいります。
【本コラムの主なエビデンス・参考文献】
本記事は、公的統計および国内外の学術研究に基づいて構成しています。
主な参考文献は以下の通りです。
・令和5年版 高齢社会白書(内閣府)
・国民健康・栄養調査(厚生労働省)
・第2次健康日本21 最終評価報告書
・日本補綴歯科学会 ガイドライン(欠損補綴)
・固定性ブリッジ・義歯の長期予後に関する系統的レビュー
・喫煙とインプラント失敗リスクに関するメタアナリシス